シューズのオフセット(つま先とかかとのソールの厚さの差)を従来の11mmから8mmにすることで傾斜を減らしてアキレス腱への負担軽減を図ったズームフライ3のレビューです。
ズームフライ初心者でも足を攣りづらくなったかなというのが率直な印象です。
アッパーにはヴェイパーフライネクスト%と同じヴェイパーウィーブという厚めのビニールのような素材を使用しています。
水分をはじくので雨天時にシューズが重くなってしまうフライニットシューズの弱点をカバーした作りになっています。
重い割に意外とキロ3分台でもいけるので練習時にも重宝しています。
アーチ落ちを防ぐ着圧フットウェアを着用した上でズームフライ3を履いています。
カーボンプレート初心者でもお試ししやすくなったNIKE厚底ズームフライ3
個人的にズームフライは3モデルとも購入してそれぞれ走行距離500km以上を超えています。
初期モデルをぶっつけ本番で織田フィールドインターバル練習にて使ったのですが、両ふくらはぎが同時につってトラックで悶絶したのもいい思い出です。
いまでは心強い味方になってます。
ズームフライ3は過去2モデルと比較して、カーボンプレートの反り具合が和らいだからかよりお試ししやすくなった印象を受けます。
ただこのズームフライ3という名称には少しびっくりしました。
iPhoneばりにナンバリングがおかしくなってます。
2はどこ行ったのという感じですが、フライニットのことなのでしょう。
ズームフライフライニットは個人的に好みでしたが、水を含んで重くなってしまうという意見が多かったのか水をはじくヴェイパーウィーブというビニール生地のアッパーに変更されました。
商魂たくましく矢継ぎ早に新商品を投入してくるNIKEのことだからズームフライSPもさりげなく新作出しそうな勢いですね。
フライニットとズームフライ2との違いを比較してみました。
確実に過去モデルよりも重くなっており衝撃吸収性は高くなっているものと思われます。
ペガサスターボ2やストリーク7,ペガサス36とサブ3.5界隈のシューズが続々とリリースされていて渋滞気味なので、ターゲット層を広げるためにあえて重量を重くして安定感を増してサブ5やサブ4を目指すランナーにもっと気軽にズームフライを履いてもらいたいのかなと深読みしました。
似たようなコンセプトではアシックスのメタライドや廉価版のグライドライドが近いかなと。
こちらも結構な重さですが、足が守られている感は強いです。
ランニングマガジンクリール 2019年 08 月号 特集:ランニングシューズ最前線!での丸太の上に乗っている感じという表現が言い得て妙でした。
2代目ズームフライのフライニットと横に並べて比較してみましたが、カーボンプレートが入っている点以外は全く似て非なるシューズに変貌していました。
【厚底シューズ比較】同価格帯のasicsグライドライドとNIKEズームフライ3
同じく厚底を売りにしているasicsのグライドライドはカーボンプレートではないですが、メタライドと同じく丸太の上に乗っかったまま自然と前に押し出されるように走れる新感覚を味わえるシュースです。
東京マラソン2020の特設ブースでも大々的にPRされるものと予想。
「速く走るのではなく、疲れずに長く走る」というコンセプトの元作られたシューズですが、十分キロ5分以内で無理なく走ることができるシューズでした。
サブ3.5は十分いけると思います。
1万円台後半と同じような価格帯なので、どちらにしようか迷っている方のために比較してみました。
結論、過去2モデルからソール改善を重ねたズームフライ3のほうが足も攣らず履きやすいかなという印象で、長くキロ6分前後で淡々の自分のペースを守りたい方はGLIDERIDEグライドライドがぴったりかなと。
あくまで一個人の意見なので、店舗でためし履きをしてみるとどちらがご自身にあっているかすぐわかると思います。
つま先のそり具合がそっくり、でも中身もコンセプトも違う
両シューズともまっすぐ立ってみるとつま先が浮いているのですが、ぱっと見た感じは反り返り角度などはそっくりです。
ただ中身が全く違います。
ズームフライ3は過去2モデルよりもより足指先の自由度が広がり、ちゃんと能動的に足先で地面を捉えている感覚があるのが特徴です。
つま先とかかとのソールの厚さの傾斜がゆるやかになった分、明らかに長時間走っていても足をつりにくくなったのを実感します。
グライドライドはズームフライの初期モデルにそっくりなのですが、丸太の上に乗りながら受け身で常時下り坂を転げ落ちるように接地している感じでどちらかというと指先の自由度はありません。
ミドルフット着地やヒールストライクかかと着地の方は足指がつくことなく走っているような感覚を覚えるのではないでしょうか。
接地感固めでゴロンゴロンと前に押されていくといった擬音語がピッタリです。
ただ流れに沿って走る感じなので無駄なエネルギーは使わずに済むという利点は大いにあります。
どちらがよいか悪いかは一概にはいえずコンセプトも全く違うシューズではあります。
双方とも厚底でソールがしっかりしているので怪我防止という観点から見るとどちらのシューズも十分必要条件を満たしています。
何をシューズに求めるのか実際はいてみて個人の直感を信じるのが1番よいかと思います。
ただ、どちらのシューズも癖があるのでレースでいきなり使用するのはおすすめしません。攣ってしまう恐れがあります。
きちんと最低数十キロの試走をした上で本番レースで使うのがよいかと。