東京マラソンオフィシャルパートナーのアシックスが再起をかけてリリースした新しい厚底シューズメタライドMETARIDEを履いてみたインプレです。
最初はビギナー向けのクッション厚めなシューズなのかなと思っていましたが、十分スピードも出せる厚底シューズなので履く人を選ばないシューズかと。
普通に立っていると常につま先が地面に接地していないユニークなソールの作りになっています。
1万円台で買えるMETARIDEのマイナーチェンジ版といってもよいGLIDERIDEグライドライドも人気です。
接地感が柔らかくなっています。
ナイキのズームフライやヴェイパーフライとはまた違ったコンセプトの厚底シューズです。
「より少ないエネルギーで、より長く走り続ける」がコンセプトだそうで、速さを追求するというより一定速度でペースキープすることを目標にして作られたのが手にとった重みでわかります。
asics厚底METARIDEメタライドシューズの重さ足幅は?同価格帯のVFヴェイパーフライより重め
気になるアシックスメタライドの重量を量ってみました。
パット見た感じ重厚感がありますよね。実際ずっしりしてます。
サイズはUSサイズ9.5in (27.5cm)で右313g、左312gという結果でした。
体重が重い私が長年愛用していてジャストフィットしているアシックスGT2000ニューヨークより10gほど重く、クッション性はバッチリです。
かかと部に衝撃緩衝材「GELゲル」も使用されています。
想定顧客ターゲットが違うのでそもそも比較対象にはならないかもしれませんが、販売価格帯が似ているNIKEヴェイパーフライ4%やペガサスターボが片足230gちょっとだったので80gほどの差があります。
《NIKEヴェイパーフライ4%のレビュー》
《NIKEペガサスターボのレビュー》
ズームフライフライニットとは50gほどの差でした。
履いてみた感覚としては4分台半ばくらいで無理なくイーブンペースでフルマラソンを完走できそうな感じでした。
足へのダメージを最小限にして安全にサブ3.5達成したいという方にはいいかもしれません。
あるいは運動神経持久力には自信がありハーフは1時間50分前後、満を持して初フルマラソンでサブ4を取って華々しくデビューを飾りたいという方にはメタライドシューズが目標達成を無理なくアシストしてくれるかもです。
2020年時点ではグライドライドも市場に流通しています。主にサブ4を狙っているランナー向けシューズという位置づけでしょうか。
NIKE厚底シューズで同価格帯のズームフライ3と比較してみました。
GLIDERIDEグライドライドとZOOMFLYズームフライ3の厚底ランニングシューズ比較
個人的に足幅は4Eでワイドサイズ(特に左足)しかフィットしないのですが、メタライドはワイドモデル等は用意されていないものの問題なく足にフィットしました。
それでも若干タイトめな作りであることに変わりはないので外反母趾の方などは一度お店で試着するのをおすすめします。
メタライドシリーズは廉価版のグライドライドをリリースしていますが、こちらもどちらかというとビギナー向けの長く走るためのランニングシューズです。
2020年春にはシリアスランナー向けのメタレーサーも販売されるとのこと。
アシックスMETARIDEメタライドインソールはカスタムに差し替え可能
インソールが張り付けられているNIKEヴェイパーフライと違い、メタライドのインソールは足型に合わせたカスタムインソールにも差し替え可能です。
ズームフライフライニットでも使っているランデザインのインソールをメタライドにも入れて練習時に使おうと思います。
かなり厚底でアッパーのホールド感もしっかりしているのでインソールまでこだわらず既製品でも十分衝撃吸収力は高いと思いますが。
参考までにインソールの重量も量ってみました。片足17gでした。
アシックスMETARIDEメタライド厚底フラットソールの接地しやすさ,耐用距離は?
メタライドは耐用距離が長くなりそうな耐久性のあるフラットソールを採用しています。アッパーはニットで通気性を良くしています。
1000kmくらいまで普通に走れそうですね。
ソールの硬さが元祖ズームフライに似ているなと思いました。よくもわるくも走り方を強制されるシューズです。
常に前足部分が浮いているのであしゆび攣りリスクが軽減されるのではないでしょうか。
平均上下動の幅が広くホップしながらリズムをとる方、フォアフット走法の方にはフィットしないと思います。
意図していなくても足を前に進めれば常に下り坂を滑るように転げ落ちていく感覚を味わえます。足首を必要以上にクネクネ曲げ伸ばししないですむ省エネ設計になっているのでエネルギー消費をおよそ5分の1軽減できたというデータもあるそう。ソールの形をカーブ状にすることで足首の動き方をコントロールする働きをもたせているようです。
足首の使い方一つで太ももふくらはぎへの負担軽減につながるのであれば使わない手はないですね。
ただターサーやソーティのように地面を噛むようなグリップ感はあまり感じませんでした。
同様のフラットソールを採用しているスカイセンサーとも違う感じです。
HOKA ONE ONEのボンダイに似てます。
大迫傑選手のように日本人で完璧にフォアフット走法をマスターしている人は少ないので、メタライドはより日本人向きといえそうです。
無理せずかかと着地で省エネ走法を心がけている方には試してもらいたい一足です。
メンバーシッププログラムOne ASICSの無料会員になると10%割引価格の2万6千円台で買えますよ。
NIKE厚底ヴェイパーフライより少し安いですね。
フルマラソンシーズンはもう終盤戦なので次シーズンに向けてロング走練習に使用したり、ウルトラマラソンやロングディスタンスのトライアスロンレースに使ってみるのもよいかなと思います。
2019年春の練習シューズは申し分ないものを買ったので、あとはダニエルズ式で練習の質を上げていければと思ってます。
より市民ランナーの気持ちによりそったマラソン自己ベスト最速達成メソッドも読みごたえ十分でした。